« 牡丹灯籠 | トップページ | 迷路 »

2020年2月 9日 (日)

1950年代のキューバ音楽

  先日観たF・フェリーニの『カビリアの夜』で娼婦役のジュリエッタ・マシーナが踊るマンボが素晴らしかったが、当時のイタリアにもキューバ音楽が浸透していたと思われる。我が日本でもマンボはダンスとして流行したようだ。きのうレンタルで借りて観た木下惠介監督の『遠い雲』でもジャズ公演の中でマンボのような男女の踊りが演じられていた。まぁ、マンボもどきかもしれないが。 

 それはともかく、『ブエナ ビスタ ソシアル クラブ アディオス』という作品がレンタルになっていたので喜んで借りて観た。昨年だかに映画化されたのは知っていた。あの傑作『ブエナ ビスタ ソシアル クラブ』の続編だと推していたからだ。監督は違っていたが前作の出演者たちのその後を伝えて感慨深かった。当時でさえ70代80代の歌手や出演者たちは亡くなっている人が多い。しかし、彼らの歌や演奏が聴けたのは幸いだった。そこにはキューバという狭い土地で生まれ愛された音楽が映像と録音で残されている。イブライム・フェレールの声と歌唱は天来のもののようだ。それは名だたるオペラ歌手たちに優るとも劣らない。日本公開は1998年か。銀座の映画館に女友だちを誘い観に行った。イブライムの歌に感銘しCDも買った。

 今作はカストロの死の知らせが冒頭にでてくる。カストロが死んだのは2016年だったのだ。映画公開後、オバマ政権の米国はキューバと国交回復し『ブエナ ビスタ ソシアル クラブ』の出演者たちやキューバの人々をホワイトハウスに招いたこともこの作品で初めて知った。カーネギーホールで公演したことも。

 しかし、イブライム・フェレールはじめ多くのミュージシャンたちは此の世にいない。しかし録音、映像がある。我々はそれを見聞きしキューバで愛され世界にも浸透したキューバ音楽を楽しむ事ができる。その幸いをせめて言祝ぎたい。

|

« 牡丹灯籠 | トップページ | 迷路 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 牡丹灯籠 | トップページ | 迷路 »