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2020年2月22日 (土)

ニッポン国 古屋敷村

 レンタルで小川紳介作品が観られるというので先ず二本借りた。『ニッポン国  古屋敷村』『三里塚・第三次強制測量阻止闘争』。後者は農民と国家権力との剥き出しの抗争にキャメラを回し続けた小川の強靱な意志が伝わる。素顔の農民の姿と能面のような仮面のような無表情の権力側の人間の非情を痛烈に捉えている。

 前者は1980年、山形県上山の村で一年間かけて撮った労作。三時間以上の長尺だが面白い。今日の近代化と同時に残存しているニッポン国のムラで生きる人間と自然に監督スタッフは緻密な視線を向ける。稲の開花と閉花、受精の神秘を映像で見るのは刺激的だ。それは人間の性の営みにも通じる。

 ロケ地が上山(かみのやま)というのもアカショウビンには懐かしかった。この地はサラリーマン記者の頃に何度も行ったからだ。しかし作品で図示された古屋敷村は一度も訪れられなかった。上山は茂吉がこよなく愛した土地だ。改めて訪れてみなければならない。土地独特の地形から生じる"シロミナミ"という山から降りてくる霧や蚕屋など村を支えてきた産業の現場は目の当たりにしなければ映像だけではこちらに響かない。併せて映像を繰り返し観て腑に落とす、これも大事な事であることはもちろんである。他の小川作品も観ながら考えていきたい。

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