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2019年6月17日 (月)

ハンナ・アーレント覚書⑤

 『政治の約束』は、ハンナが企図して実現できなかった論考を編者のジェローム・コーンが集めたものである。ハンナの著作と思索はコーンが説くように現在こそ再考すべき豊かな啓示である。ハンナの闘いを私たちは継承しなければならぬ。それを痛感する。カーンの序文の中から、それを受け取る箇所を引く。

 ▶アレントにとって決定的な点は、過去に起こった事件の固有の意味が、再現的想像力によって生き続ける可能性を有するということである。それがどんなに私たちの道徳感情を害するものであろうとも、そうした意味が物語で我が事のように体験されるとき、それは世界の深部を教化=再生(リクレイム)する。そのようにして間接体験を共有することは、世界における過去の存在を受け容れるためには、また歴史的現実から私たちが遠ざかるのを防ぐためには、もっとも効果的な方法かもしれない。

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