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2018年11月27日 (火)

ベルトルッチ監督追悼

 朝刊でベルナルド・ベルトルッチ監督の訃報を知った。77歳という。若い頃に内外の作品を雑食のようにあれこれ観ていたころ刺激されたのが『暗殺のオペラ』だった。フランスのヌーベル・バーグや日本映画も世界と伍して佳作を公開していたころだ。その中でイタリア映画の伝統を受け継いだ監督の作品は興味深かった。それはイタリアの戦後史を垣間見る経験だったからだ。イタリア・マフィアの作品で一世を風靡したコッポラの作品は大ヒットしたが、ベルトリッチ作品は作風が異なり、むしろ対抗していたのはゴダールらのフランス映画だった。『暗殺の森』で、ベルトルッチはゴダールを抹殺した、と語っていたのではなかったか。それほど熾烈な競争意識があったのだろう。1972年の『ラストタンゴ・イン・パリ』は過激な性交シーンが話題になったが、それは邦洋を問わず、検閲される映像の限界は各国で規制され物議を醸すのは世の習いだ。

 それはともかく、アカショウビンはフェリーニやパゾリーニと同じように当時のイタリア映画には強い刺激を受け観ていた。当時はスウェーデンのベルイマン監督の作品にも挑発された。黒澤、小津の日本映画の新作が世界と伍していた映画という媒体が新たな才能を生み出していた時代といってもよいだろう。それはまた新たな映画史として書かれねばならない。

 

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