« 8月6日と8月9日への想像力 | トップページ | 人間の、すっことじゃなか »

2018年8月 9日 (木)

七十三年前の地獄

 山田洋次監督は『母と暮せば』を撮るために呻吟、苦心、苦悶した。原爆投下の瞬間を映像化するためのヒントを得ようと、主演の吉永小百合さんと伴に美輪明宏さんを訪ねる。長崎の原爆体験者である美輪さんの話を聞き、活路を開きたかった、とも思える訪問だった。美輪さんの語る原爆投下の瞬間の語りが生々しい。百万個のマグネシウムが爆発したような光と、その後の見たことも聞いたこともない轟音。その後の此の世から音が無くなったような静寂。その表現が美輪さんならではのコメントとして山田監督にインスピレーションを与えたようだ。吉永さんの、あれは地獄、と言う台詞を丁寧に、執拗に修正する。そのような過程を経て仕上がった作品を、きょうは何年ぶりかで、心してじっくり観直してみよう。

|

« 8月6日と8月9日への想像力 | トップページ | 人間の、すっことじゃなか »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/111335/67037207

この記事へのトラックバック一覧です: 七十三年前の地獄:

« 8月6日と8月9日への想像力 | トップページ | 人間の、すっことじゃなか »