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2018年7月23日 (月)

弔辞

 橋本 忍の葬儀で読まれる弔辞に興味がある。アカショウビンは仲代達矢の弔辞を希望する。先日たまたま見直した小林正樹監督の『切腹』は仲代の存在なくして語れない。脚本は橋本忍である。リメイク版との決定的な相違はそこにある。小林監督、橋本忍、仲代達矢は、作品を仕上げる過程で様々な葛藤があっただろう。傑作が生まれるには一筋縄ではいかない。しかし日本映画の最高傑作の一つは、この三人と制作スタッフの献身で実現した。監督も多くのスタッフも鬼籍に入っている。それだけに仲代の弔辞が読みたいのである。
 心に残る弔辞の一つは開高健の葬儀で読んだ小田実の弔辞だ。ベトナム反戦運動で共闘し作家としても社会的行動派だった二人はアカショウビンが若い頃もっとも関心があった作家だった。その後二人はベトナム戦争終結後にそれぞれの生き方をしたが開高の早すぎる死に小田は愕然としただろう。小田の弔辞は同郷の大阪弁で「ほなサイナラ」だった。そこに小田の万感の思いが込められている。(文中、敬称は略させて頂いた)

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