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2016年11月 7日 (月)

98日目の定期検査と治療

 昨年胃ガンの手術をした都内の病院で膀胱ガンの手術をしたのは8月2日。前日に入院、一年もたたないうちに二度の手術で既に下咽頭ガンも見つかりその手術もしなければならなかった。下咽頭ガンは別の病院で8月24日に行った。本日は膀胱ガンの手術から98日目の定期検査である。採尿、血圧、検温を済ます。これから診察ののため待合室で待機。尿道カテーテルという膀胱鏡が厭なのだ。しかも女医さん。男の性器を仕事とはいえ毎日見ると人間観、世界観も変わるのではないかと彼女にとっては余計なことを考えるのは不徳の致すところ。
 施術の後の副作用の説明。排尿時の痛み、血尿が止まらなかった場合の対処の仕方を聞いたあと無人の膀胱鏡室の施術椅子で待たされる。
 さほどの痛みはないがカメラが尿道を侵入してくる不快感は曰く言い難い。約30分の処置。再発はしていない、とK先生は爽やかな笑顔で話した。しかし、これで終わりではない。また待合室で待機したあと抗ガン剤を注入するのである。8月の術後の最初の排尿時の激痛を思い出す。痛みで全部排尿できなかった。明日はアルバイトの作業ができるのだろうか。
 車椅子に乗った老婆が一人で診察室から出てきた。若い医師は丁重に相手しているものの歯のない口から洩れるお礼の言葉は老いの酷(むご)さを自ずと現している。
 午前10時から、もう正午前だ。
 この数日の事を備忘録として記しておこう。金曜日は同居人さんと富士山の麓にある別荘へ。夏の避暑へ行かなかったための大清掃。その間、アカショウビンは犬たちを遊ばせた。毎夜の散歩と違い自然の中で陽の光を浴びるのは犬にも人にもよいことだ。朝は晴れていたが昼は曇り、残念ながら富士山は見られなかった。 
 きのうの日曜日は知人のお誘いで高尾へ。今は現役を引退されている倶楽部の会長さんに会うため。研究室という御自宅を訪れるのは初めて。お誘い頂いた方も二年ぶりという。
 抗がん剤注入のため待合室で待機していると、正午過ぎにやっと呼ばれた。カメラより細いカテーテルというが痛みははしる。堪らず声をあげる。K先生は優しく声をかけてくれるが痛みは我慢できるものではない。処置は10分くらいだろうか。終わって約30分、ベッドで俯せになり休憩。午後1時過ぎ会計し病院を出た。
 のんびりと老後を楽しむというわけにはいかぬのである。不徳の致すところとはいえ、しかし、それも一つの人生。できれば、心たおやかにそれを受け入れ、よく死んでいきたいものだ。しかし痛みが去れば日常に戻る。痛みの苦しみを忘れてしまう。帰りの電車の窓外に多摩川の川面を陽がきらめいている。自然は何事もないかの如く。私は、どのように、この自然と関わり死んでいくのだろう?とりとめもない問いが頭をもたげる。頭はボンヤリとしてはたらかない。刺激が必要だ。挑発する一行はないか。朦朧とした脳髄を励起する音楽はないか?

 

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