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2016年9月 8日 (木)

退院と娑婆での今後

 月曜日に退院した。手術後12日目、11日間の入院期間だった。それにしても病院という時空間は外界と違う世界だ。外は台風でも中はエアコンが効いて快適。今回はテレビも殆ど見なかったので世間との繋がりは医師たちと看護師さん、掃除の女性たちとの会話くらいである。それは刑務所の中のように娑婆とは隔絶した世界ともいえる。

  まだ手術の傷口は癒えない。抜糸(といっても昔と違って今はホッチキスのようなものだが)をしてからは自然治癒力に任すのだろう。しかし右の顎下から右耳の裏まで痛みと無感覚で不自由このうえない。顎の痛みは強いものでなくヒリヒリした弱い痛みが絶えず周期的に続くのである。これが不快だ。主治医によると完全に元通りにはならないという。しかしどの程度回復できるのか。手術前まで続けたアルバイトの軽作業は現状では無理である。しかし生活の算段は立てねばならない。

 それはともかく、入院時は読書に集中できたのは幸いだった。疲れれば築地市場や隅田川の眺めに心和んだ。持ち込んだCDもいくらか聴けた。その感想はこれから日常の中で日々を生きる自らへの喝として書き続けていく。退院の日の前に見舞いで訪れてくれた友人のМ君とN君との会話の中には永平寺を訪れた時の話題のなかで道元のことも語られた。それにも刺激され『正法眼蔵』や『随聞記』も繰り返し読まねばならぬ。それと断続的に読み続けている田辺元の戦後の著作である。『死の哲学』と『種の論理』は同時代人のハイデッガー批判として熟読し説くところを再考、考察しなければならない。入院中はハイデッガーの『真理の本質について』を通読した。これについては田辺の繰り返し強調しているハイデッガーの『パルメニデス』と併せて両者から読み取れる真理概念とハイデッガーの存在(有)の繰り返し説くところをさらに徹底して読みぬいていかねばならない。

 CDはR・バルシャイ指揮のショスタコーヴィチ交響曲全集とA・シフが弾いたシューベルトピアノ作品の感想も述べたい。取りあえずひと月の入院予定が短く済んだぶんは少し静養しながら、次の一手を捻り出さねばならない。

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コメント

こちらにお邪魔しました。
予定より早い退院、良かったですね。
色々あるでしょうが、とりあえずはご無理なさらず、ゆっくりと、平常に戻れたらいいですね。
極暑も抜けて、だんだん涼しくもなっているようです。
呉々もお大事に。

投稿: Clara | 2016年9月10日 (土) 午後 08時40分

Claraさん ありがとうございます。何か手術が済んだらさっさと病院を追い出されたような気持ちにもなります(笑)。あとは自分の回復力頼りですよ、とでも言われているような。右耳の下の首の後ろから顎、右肩にかけての痛みと不快感は未だ治りませんが時間が必要なのでしょう。ゆるゆるリハビリしていきたいと思います。度重なるお気遣いありがとうございます。心より感謝申し上げます。Claraさんもお身体大切に。特に階段の昇り降りには。

投稿: アカショウビン | 2016年9月12日 (月) 午前 10時08分

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