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2015年11月18日 (水)

入院の効用

 入院して手術、療養、退院して入院以来64日が過ぎた。退院後の食事で〝揚げ物や嗜好品〟が食べられるのは手術後3カ月目から。それにはまだまだ。玄米食と野菜中心の食生活を励行する毎日だ。

 朝の散歩も毎朝続けている。一昨日の朝は近くを流れる河の緑が鮮やかだった。陽の光を受ける木々が光輝いて美しかった。こんな事に感動するとはお迎えも近いかと気が引き締まる。後悔のないように一日一日を心して生きるのみ。それには書き遺しておくことはちゃんと書き残しておくべし。

 そのなかで入院中の日常は娑婆での日常と異なった時間が流れていたことは忘れてはならない。今、昼過ぎの時間は、病院ではベッドにいるか、病院の散歩道になっている近くの庭を歩き木々をカメラに収めるのが日課だった。先日会った友人の話では彼の父親がガンの手術をしたあと植物を愛でる姿に、長くはないな、と思ったという。それは明らさまに、アカショウビン、お前もそんなこと言っていると先は長くないぞという忠告なのである。それはありがたく受け取り、後腐れのないように娑婆での用事は粛々と済ませるに如かず。

 それにしても周辺のイチョウ並木の木々が落ち葉で黄色く所々染まっているのが秋から冬への季節の変化を伝える。入院した頃は残暑の日も多かったのだ。散歩で木々を眺める時の貴重さは会社務めをしている頃にはなかなかわからぬ時の過ごしかたである。

 新聞記事で読む世相には腹立つこと多し。政府が翁長雄志知事を提訴したという記事には憤るしかない。政府が沖縄知事を提訴するのは1995年以来。その時は米軍用地強制使用の代理署名を拒んだ大田昌秀知事を村山冨市首相が提訴した。国家権力を振りかざし民主主義の手続きを無視する傲慢という記事や好し。金満国家の鈍感さはかくの如し。

 入院した9月16日にも沖縄をめぐる争いは続いていた。手術後の1週間は新聞も読めなかった。その後も紙面に眼を通すたびに腸が煮えくりかえる思いだった。そのころの関心のあった紙面の切り抜きの感想は今後も続けよう。せっかく生還したのだから。余生は入院中に聴いて心安らぎ、あるいは鼓舞されたCDの感想も記しておかねばならない。特にアカショウビンが偏愛するマリア・ジョアン・ピリスとオーギュスタン・デュメイが録音したベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲は。繰り返し聴いてあきない。1997年から2002年にかけて録音された演奏だが両者とも実に気迫の漲った演奏である。娑婆での楽しみは寸暇を惜しみ味わい尽くしておこう。時間を無駄にするゆとりはそれほどない。

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