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2015年7月 3日 (金)

知人の急逝

 きのう、きょうとどんよりとしたくもり空。病院の5階から眺める遠い景色は霧でぼやけている。雨がかなり強く降っている。入院以来、外へは出ていない。7月という月のイメージにはそぐわない外の景色だ。梅雨といえばそれまでだが。

 今年は3月で会社を退社する前に二つの弔いに出席した。いずれも業界でかかわりのあった社長だった。一人は高齢で天寿ともいえた。もう一人は70を過ぎたばかり。男の平均寿命からすれば少し早い死だった。お二人とも棺の顔は何ともちんまりして生前の面影がかすかに残っているだけだった。

 明日は先日急死した知人の葬儀に行くかどうか考えているところだ。北関東から小田原まで入院している身には少しつらい。しかし義理は欠けない。無常という仏教用語のもつ内実を現実と照らし合わせ我が身の行く末を介して考えてみたくもなる。

 とりとめもない記憶が断片的に脳裏に浮かぶ。入院する前に何本か観たレンタルDVDで市川 崑監督の「日本橋」がよかった。昭和31年の大映映画だ。原作は泉 鏡花。鏡花の作品などいくつかしか読んだことはないが市川監督は見事な映像として拵えた。物語は下町の芸者の話だが淡島千景、山本富士子を実に上手く撮っている。キャメラの色彩感覚も渋く艶やか。淡島が化粧を整えて狐の嫁入りのように白い衣装で座敷に出てくるワンカットだけで唖然とし市川監督の力量を直感する。こういう作品がDVDとなって見られることは実にありがたい。

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