«  保田與重郎と棟方志功 | トップページ | 男はつらいよ第29作 寅次郎あじさいの恋  »

2015年6月 8日 (月)

保田與重郎の沖縄と戦後の沖縄

 保田與重郎が〝日本に祈る〟という表題の文庫中、第15巻の中で「みやらびあはれ」という文章を書いたのは昭和22年7月1日。これは先の棟方志功の文章より長文の言葉を尽くして書いた沖縄論と日本論である。この批評家が小林秀雄とは戦後の論壇で立場を異にしながらも戦後の論壇、文壇、美術界に深甚の影響を与え続けたことはアカショウビンにも歳をとり読み直すほどによくわかる。

 さきほどレンタルDVDで「日本女侠伝 激闘ひめゆり岬」(小沢茂弘監督)を観た。富士純子と菅原文太の主演作品だ。全編、沖縄ロケで亜熱帯の風土と人々がよく描かれている。自然はその頃と大きくは変わっていまい。しかし沖縄の現状とヤマトの現在を考えると、此の国の将来が正念場を迎えていることは痛感する。沖縄が日本に返還されるまでは本土からの沖縄入りは通貨も含めて外国へ渡航することだったのだ。それは奄美も同様だ。アカショウビンの父親も密入国で本土に渡り印刷機器を持ち帰ったと聞いた。

 保田の論考は今こそ為政者や日本人が熟考する内容を孕んでいる。昨今のふやけた国会論戦を見聞きするだにそう思う。菅原文太という俳優が最期まで沖縄にこだわったのは、この作品を沖縄で撮りあげた事が大きく影響しているのは明白だ。そこで保田の沖縄・琉球論とヤマトを共振させなければならないのだ。

|

«  保田與重郎と棟方志功 | トップページ | 男はつらいよ第29作 寅次郎あじさいの恋  »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/111335/61714417

この記事へのトラックバック一覧です: 保田與重郎の沖縄と戦後の沖縄:

«  保田與重郎と棟方志功 | トップページ | 男はつらいよ第29作 寅次郎あじさいの恋  »