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2015年6月 9日 (火)

男はつらいよ第29作 寅次郎あじさいの恋 

 紫陽花の美しい季節にほだされて、レンタルDVDで久しぶりに同作を観直した。1982年の夏に公開されている。ヒロインは、いしだあゆみ。アカショウビンが高校生のころに、「ブルーライト・ヨコハマ」というヒット曲がそこかしこで聞かれた。その愛くるしい容貌から芸能界ではお決まりのテレビ、映画から引きがあったのだろう。その後、女優業で幾つかの名作にも出演し基盤ができた。「駅 ステーション」でも強い印象を与えた。

 本作は山田監督の熟練の演出やスタッフ、出演者のチーム力であることはいうまでもない。舞台は葵祭りの頃の京都から丹後である。陶芸家、河井寛次郎を模した役を片岡仁左衛門が実直に演じている。数年前に暫く大阪に転居した時に記念館を訪れたことがある。その記念館でのシーンが懐かしかった。

 河井寛次郎は保田與重郎が棟方志功と共に強い関心を示した人だ。日本を越えてその作品が世界に通用する芸域に到達した芸術家である。先に引いた保田の文庫では「作家論集」で棟方志功の前に置かれている。こちらは藝術新潮に昭和29年9月号に掲載された。昭和11年に「コギト」に掲載された伊東静雄論から三島由紀夫論まで保田の関心領域は時を越えて読まれなければならない内容をもつ。改めて読書の力を奮い起し余生を過ごしたい。

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