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2014年11月18日 (火)

露伴の「澀澤榮一傳」

  新刊の「渋沢栄一物語」(田中直隆著 三冬社)を読むと幸田露伴に「澀澤榮一傳」(岩波書店 昭和24年 8月25日 全集第17巻)があることが紹介されていた。何年か前に娘の文さんの著作を集中して読んだが父親の作品は学生時代に少し読んだだけで幾冊も読んでいない。そこで図書館で露伴の全集から一冊を借りてきた。昭和14年5月の日付が記されている。面白い。栄一の家族関係、師匠の先輩格の人物の描写から幕末、維新、明治期の時代の空気が生き生きと描かれている。とかく実業者として多くの経営者に範とされている栄一だが文豪の筆にかかると見事な読み応えのある伝記になっている事に感嘆する。新著では栄一が讃嘆する「論語」の影響の大きさを強調しているが露伴の栄一は実に人間臭さが伝わってくる。斎藤茂吉の「柿本人麿」と共に読む楽しみは格別。さらに引用も行いながら名著を昧読していきたい。

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