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2012年4月17日 (火)

尖閣諸島買収発言

 都知事の発言報道には驚いた。東北の復興など無視した、落ちぶれたとはいえ未だ金満大国の首都の長が、国をさておき、自己顕示欲を全開にタカ派の面目躍如のスタンドプレーだ。尖閣諸島の位置を改めて確認すれば、沖縄からは少し遠く台湾にもっとも近い。日中で海底資源の確執はともかく、中台の確執はもっと大きいだろう。

 言うまでもなく近代国民国家にとって領土問題は境界と国益に関わる重要事項である。かつて英国がサッチャーの「英断」でフォークランド紛争に勝利したことは都知事の脳裏に明滅しているだろう。晩年にサッチャーの向こうを張りひと芝居うってやろうの魂胆が見え透いて呆れる。各島の命名合戦など日中の溝を深めるだけだ。ここは台湾を含めて三国で話し合うのが筋というものである。

 毎日新聞夕刊3版、佐藤優氏のコメントは妥当な見解だ。

 「今回の発言には二つ要因がある。石原氏は領土問題に敏感で高い国防意識を持っているのが一つ。それと国内政局の問題で、石原新党が白紙に戻った中、領土ナショナリズムに訴えれば、一円もお金を使わないで国民人気を保ち続けることができる。日本政府はこれまで、尖閣諸島に領土問題は存在しないと主張してきたが、今回の問題が大きくなって中国との間に深刻な外交問題が生じれば、第三者的には領土問題になる。中国にとってはしめたもので、表面的には怒っても、内心はいい話が転がってきたと思っているだろう」

 それにしても呆れた民主党政権のテイタラクはさておいても、時の行政府を差し置いて金満国家の恥を晒す如き発言にはウンザリだ。

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