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2011年7月13日 (水)

黴雨あけ

 塚本邦雄が逝った時に思い起こした歌がある。 

 切って棄てたる愛國心の残臭と黴雨あけ塵芥函の濃紫陽花

 2005年の6月9日。あれから6年が過ぎている。塚本が視た鮮やかな紫陽花を今年は未だ見ていない。この歌の「愛國心」と「塵芥函」の対比が痛烈だった。そこに「濃紫陽花」の色が鮮烈だ。それが戦後を生きる一人の男の日常を炙りだしているように思えたのだ。

 夏の陽光は、歴史の果てに現存する悲哀と苦痛、怠惰を思い知らせる。

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