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2010年7月 6日 (火)

梅棹忠夫氏、追悼

 夕刊で亡くなられたのを知った。享年90歳。ご長寿で何よりだった。氏の著作を読んだのは高校生の頃だ。ベストセラーだった「知的生産の技術」を読んでから「文明の生態史観序説」を読んだ。師の今西錦司の著作も関連して読み実にありがたい知的刺激を受けた。戦前・戦中の国策を補完する役割を担った思想的「京都学派」とは立ち位置を異にする理系「京都学派」の存在は日本の学問世界で独特の光を放っていたと思う。

 1986年に失明された事を知り気になっていたが新聞紙上などでその後も精力的にお仕事を続けられておられることを喜んだ。毎日新聞の夕刊記事では失明されてからお弟子さんや氏の読者たちが温かく氏を支えて精力的に仕事を続けてこられた様子が窺えた。アカショウビンの高校時代には氏の御子息の著書も読んで面白かった。熱気球に夢中になったユニークな生き方は梅棹ジュニアならではと解した。

 氏の業績を継承する人々は直接間接に多い筈だ。師の今西学派から独立した梅棹学派の俊秀たちの仕事にこれから注目することもあるだろう。よそ者には閉鎖的とされる京都という地から学問的には創造的で自由な学者が多く輩出された理由は何か興味深い。それはともかく長寿をまっとうされた碩学のご逝去を著作への感謝と共に心から追悼させて頂く。

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