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2008年6月18日 (水)

映画「休暇」

 死刑執行官を主人公にした「休暇」という作品を観てきた。佳作と言える仕上がりを興味深く視た。役者の演技に過不足はあるが全体の静謐なトーンが観る者の想像力を駆り立てる。説明をできるだけ削った脚本と、敢えて言えば「退屈」を恐れないキャメラ映像と音楽のバランスが手柄と思う。

 若い死刑囚の刑が執行される直前に所属宗教であるキリスト教の教誨師が旧約の創世記を朗読する。仏教徒であれば僧侶が仏典を読むのだろう。その聖書の文言が声に出されても死刑囚の恐怖は安らうことはない。それでも刑は淡々と執行される。

 原作は吉村 昭。これは未読。しかし映画作品を観る者は十分に個々に対し、それぞれの問いが突きつけられる筈だ。それは簡単に答えを出せば済むという態の問いではない。死刑制度の是非を問うということを超えて、私達がこの世に棲むということは、どういうことなのか?といったことでもある。また制度が人を殺すということは具体的にどのようなことなのか?という事でもある。

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