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2006年1月22日 (日)

楽しみな映画

 今週の土曜から張 芸謀(チャン・イーモウ)の新作「単騎、千里を走る」が上映されるというのでテレビではメイキングをやっている。途中からだが見させられてしまった。

 周知のように張 芸謀は現在の中国映画界というより世界的なレベルで評価される映画作家だ。中国映画恐るべし、と感じたのは陳 凱歌と張 芸謀という二人の作品を観た、もう20年近くも前のことだ。「黄色い大地」や「紅いコウリャン」でアカショウビンは中国のフェリーニとでも評したい作家が登場したと感じた。つまらなくなっていく日本映画を尻目に忽然と現れたのが中国の二人の映画作家だった。

 この作品に主演した我らが健さんを中心にメイキングは作られているのだが、健さんの過去の主演、出演作品も紹介された。その中ではアカショウビンも学生時代に観た「君よ憤怒の河を渡れ」もあった。それは当時、飯田橋の名画座で見た。映画が終わってトイレに入り用をたしていると、何と隣にこの作品に出演していた老俳優(うーん名前が出てこない)がいたので感激(?)したのを思い出したりした。しかし作品自体は、新宿の街でサラブレッドを走らせるといった演出の大げささなどが大味で気に入らなかった。ところが、この作品は中国で空前の大ヒットしたという事はかなり後で知った。その理由が張監督によって語られる経緯を興味深く聞いた。この作品は中国人にとって文化大革命の後に観た初めての外国映画だったというのだ。

 文化大革命という中国国民にとって苛烈な体験を人々は重ね合わせてみた、とナレーションは語り、20歳前だった張監督は、この作品で高倉 健という俳優に惚れ込んだと言う。高倉 健という俳優を起用して映画を撮りたいという願いが、やっとこの作品で叶えられたとも。このリップサービスばかりとも思えない語りは日本の一映画ファンにとって心から嬉しい。 

 昨年から今年にかけての正月映画は何か盛り上がらない感じがした。暮れに見た「SAYURI」もチャン・ツイィー見たさに劇場に足を運んだが不満だった。二人の中国人女優を操り、なかなかの仕上がりだったが異文化と向き合い妙に生真面目になっているところは前作「シカゴ」の面白さのほうが勝っているのではないか、とも思う。しかし「ラストサムライ」よりは日本と日本人を良く描いた佳作であることは間違いない。我らが桃井かおりも遣りて婆さんを好演した。

 来週はこの作品を観る楽しみも出来た。「有頂天ホテル」も期待している。好評の「キング・コング」も楽しみだ。何だかんだ言いながら今年もふらふらと劇場に足を運ぶことになりそうだ。

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