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2005年6月 9日 (木)

監督鈴木清順

   毎日新聞・タ刊に鈴木清順監督がカンヌに出品した「狸御殿」の話を中心にインタビューされている。氏は、カンヌの観客は大笑いで、うれしかった、と答えている。上映権獲得のオファーは3O以上もあったそうだ。先ずはめでたいことだと思う。以下インタビューの抜粋。

 「私は記憶力が弱くてね(笑い)。映画を観ていても筋がわからない。監督がわからない。ひたすら俳優さんの動きばかり見ている。そもそも自分が映画人だから趣味として映画が見られない。だから全然楽しくないんだね」。

鈴木清順という、私の感覚からすれば破格でとらえどころのない監督らしくてかえって気持ちのよい言葉だ。

「『歌ふ狸御殿』(木村恵吾監督、昭和17年)を見たのは、大学受験の浪人中。純粋に楽しめたんだね。 映画というのはそもそも青春、若者のものでしょう。大学に合格してもすぐ兵隊になる、そんな時代に浪人生同士つるんで映画を見たり風呂屋めぐりをしたり

うーん、そうか。映画というのは青春、若者のものなのか!やっぱり(笑)。すると私のようにレンタルビデオだけではもの足りず、ここ何年かは学生の頃以来、また映画館に足を運ぶようになった者などは、清順説によると、さながら未だに大人に成れない未熟オヤジというところか。もっとも映画館といっても、あの頃の小汚い(失礼!)名画座通いとは違い、評判になったものだけを広くて清潔なロードショー館に足を運ぶだけだが。

私もファンの、映画フリークでコラムニストの中野翠(さん)なら何というだろう。

「『歌ふ狸御殿』には大好きな宮城千賀子さんが出ていた。白黒だったけど、まさに豪華けんらん。戦時中によくあんなものができたと不思議です。心の底から楽しめる娯楽ってとても大事だと思う。今はそう、何かしらものを言っている映画が多いですね」。

さすが清順。「何かしらものを言っている映画が多い」と、さらりと言うあたりに破格の眼力を感じる。

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